渓谷の植物観察②
②は、少し前にも登場したジンジソウとダイモンジソウが主ですが・・。
遡行を拒む大岩に、ジンジソウやダイモンジソウが生えています。
やっと大岩を越えても、更に大岩が続きます。目に入る花に励まされながら遡行を続けます。
中と右は、ヒトツバショウマの果実です。同じくこの渓に咲く、イワユキノシタと似た花を咲かせます。環境省RDBの指定はありませんが、静岡県だけ絶滅危惧種Ⅱ類(VU)に指定されています。他地域には、沢山生えているのだろうか?
ジンジソウの花を接写してみました。上部3個の短い花弁に、黄色い斑紋があります。
左はダイモンジソウの大株です。全体的に見て、ジンジソウの方が丈が高いように思います。
大の字もいろいろ・・。標準花は、「オシベは10個、花弁は5個(下部の2個は長い)、萼片は5個」。
「オシベは8個、花弁は4個、萼片は4個」なんて花もあります。花弁6個の花も、幾つか見かけましたが、「オシベは10個、萼片は5個」で、標準花と同じでした。
希少種の植物を追い求めるのも楽しいですが、こういう変異を観察するのも面白いものです。
この果実は、花柱が離れ上部が黄色から赤く変色していました。熟した果実のようです。ダイモンジソウは、蒴果です。実生発芽率は高い方だと思いますが、開花まで育つ苗はそれほど多くありません。
「あの赤い実は何だろう?」
近づいて見ると、おびただしい数のヤマボウシの果実でした。花の時期はさぞ見事だった事でしょう。
この渓の遡行は大変ですが、魅力的な場所です。時間と体力があれば、もっと上流部まで行きたかったのですが、この日はシラヒゲソウの群落を見て引き返しました。
※雨続きなので、①と一緒に作成しました。公開日時指定でアップします。
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