富士山麓で出会った果実②
続きです。
ヤマシャクヤクの果実です。熟して鞘が開くと、右のように遠くからでも良く目立つ色彩の果実です。赤い粒は疑似で、種子は黒い方です。この種が落ちて、再来年の春に発芽します。どうして、一般的な植物のように翌年発芽しないのでしょう?
左はツクバネソウの果実です(果実がピンボケ)。こちらも花の時期はおとなしめですが、果実は目立ちます。
中と右は、ヒトツバイチヤクソウです。イチヤクソウ属の果実は、どれも似ていますね。ヒトツバの名が付いていますが、葉は一枚とは限りません。ただ、菌への依存度が高いそうで、他のイチヤクソウ属に比べてどれも貧弱です。
ツクバネソウの果実を、ズームしてみました。花の時期に出会う株数はとても多いのに、果実はあまり見かけません。でも、自生地の様子からも分かるように、発芽率の良い植物だと思います。
ウラジロモミの林の中で、アオスズランの果実を見付けました。花茎の途中が曲がっても、頑張って果実を付けています。ここまで残るのは、この標高では稀です(野生動物や虫に食べられるので・・)。
右は、ヤマシャクヤクと同じように、派手な色彩で目を惹くテンナンショウ属の果実です。
ウラジロモミの果実が落ちていました。白いのはヤニです。うっかり触らない方が良いですね。ウラジロモミの林にも、興味深い植物が生えます。
テンナンショウ属の果実は、コンニャクの果実と、そっくりです。今年は、コンニャクの種を休耕畑に蒔きました。上手く発芽してくれるかな?
トチバニンジンの果実も赤く熟していました。いろいろな効能があるようですから、これも休耕畑に蒔いてみよう!
さて、オオルリソウかオニルリソウか?
花がまだ咲き残っている事、小花柄が長く果実の萼片も反り返っている点などから、オニルリソウだと思います。間違っていたら教えてください。
蕗のような葉・・ノブキかな?
果実が生っていました。「痩果(そうか)は放射状に並び、冠毛は無く、先の方に腺体がある」・・図鑑の表現通りですね。雌花と両性花があるそうです。果実に残っている花は、両性花だと思います。
このところ、涼しい日が続いていて、屋外作業がだいぶ楽になりました。でも、明日は天気が崩れるようです。発芽したばかりの大根には、恵みの雨になりますが・・。
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