小雨降る林内で出会った植物
今日は、予報通り昼頃から雨が降って来ました。小休止したと思い気を緩めると、ずぶ濡れになってしまいます。台風、無事通過してくれると良いのですが・・・。
ヒナノシャクジョウを観察に行った林内で、出会った植物を集めてみました。
コクランの花が、まだ少しだけ残っていました。唇弁や側萼片が緑地に暗紫色です。これが我が家の周りで一般的に見られる花色です。蕊柱の部分を見てください。宇宙人が乗っています!
こちらは、唇弁や側萼片などが赤紫色の花です。コクランはラン科クモキリソウ属(Liparis)です。比較的目にする事の多い植物ですが、変わり者の多い野生ランですから、花の観察をして歩くのも楽しいと思います。
左はコクランの蕊柱(ずいちゅう:オシベとメシベが合体したもの)を接写してみました。
そして、近くの杉の枯葉に根状菌糸束が姿を現していました。この子実体(キノコ)は、どんな姿だろう?
子実体も幾つか見受けられました。左はアカイボカサタケかな?
傘と茎(柄)を接写してみました。傘は白く透明感がありますが、付属体が付いています。茎は透明感があり、沢山の腺毛があります。
ホウキタケの仲間も生えていました。枝先が青色です。Web図鑑では、トビイロホウキタケに似ています。
そして、右はキノコではなく菌従属栄養植物・・根でキノコなどの菌類の菌糸を消化して暮らしている・・一方的に栄養を奪い取る、いわばキノコを食べて生きている植物です。とんでもない奴ですね。
この植物の名前は、ホンゴウソウです。ヒナノシャクジョウと生育条件が同じなため、かなりの高確率で混生するそうです。上の小さな粒が雄花で、下の毛の生えた金平糖が雌花です。
とっても小さな植物である上に、堆積したスギの葉などの薄暗い林床では、探すのが大変です。ヒナノシャクジョウ→ホンゴウソウの順で探す事になります。
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