亜高山帯の針葉樹林に咲く花
一人下山散策の時、シラビソやカラマツ林で出会った花を集めてみました。
【コバノイチヤクソウ】
花茎を観察すると、赤軸と緑軸があります。花は終盤を迎え、場所によっては花柱の付いた特徴ある果実が出来ていました。
この標高では、他にコイチヤクソウ、ジンヨウイチヤクソウ、ベニバナイチヤクソウなどを見る事が出来ます。混在しているところもありますが、全体的には種類ごとに住み分けしているように思います。
【ミヤマフタバラン】
こちらも、花柄子房が膨らみ始めていました。この植物も花茎が赤軸と緑軸のものがあります。でも、今回は緑軸が見当たりませんでした。
花を接写してみました。フタバラン類(サカネラン属)は、人形のような花が多いですね。
この野生ランは、駿河の峰よりも甲斐の峰の方がずっと多く見られます。フタバラン類はみんなそうかも?
散策ルートで、一番標高の高い所には、まだ花が残っていました。少し下ると、右のように花が萎れ子房の膨らみ始めた株が、目につくようになりました。
しっかり開いた側花弁と側萼片が、立ち合い姿の力士を連想させます。
このエリアで見るアオスズランは、毎年同じ場所で出会う事が少なく、悪い小父さんに連れ去られたのかと思う事が多々あります。特殊な環境に生える野生ランの姿が見えなくなるのは、そればかりではないと思いますが・・。
でも、毎年何処かで出会えると、ちょっぴりだけ安心します。
【ヒメミヤマウズラ】
下界に生えるミヤマウズラに比べて、ずっと小さな植物です。駿河の峰で見るヒメミヤマウズラは、特に小さい気がします。場所によっては、斑があまり目立たない個体もあります。そして、この野生ランも甲斐の峰の方が個体数が多く、葉の斑もはっきりしています。
花が咲いていましたが、今年は下旬の散策だったため既に傷み始めていました。右は、この場所より標高1,000mくらい低い所で見つけたミヤマウズラの蕾です。
カラマツの低い枝の下に咲いていたため、思ったように撮れませんでした。
今日も暑かったけど風の強い一日でした。週末には、ボランティアで沼川の草刈りがあります。台風の進路は、どうなるのだろう?
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