トンボソウとカメムシタケ
今日は、彼方此方のお墓参りをして来ました。それにしても暑かった!今夜も熱帯夜で、睡眠不足になるかもしれない・・。
タイトルのトンボソウとカメムシタケ(冬虫夏草)は、同じ林内に生えていただけの関係です。
【トンボソウ】
この林内では、トンボソウが生えており、道を隔てた隣の林内では、オオバノトンボソウが生えています。オオバノトンボソウの花が萎れ、花柄子房が膨らみ始めた頃、トンボソウの花が咲き始めます。
この野生ランも、老眼泣かせの小さな花を咲かせます。野生ランは、どうして小さな花ばかり咲かせるのでしょう?
花を接写してみました。図鑑には「唇弁はT字形」と書かれています。唇弁の小さな突起を見ると、牛の舌のような感じがします。
横顔は、ピンボケが激しくなってしまいました(←老眼のせいです)。唇弁の先が前に反っています。「距は細長く、下垂れしつつ前に反る」とあります。図鑑の解説を書く人も大変ですね。
◇ちょっと勉強
以前は、トンボソウ属とされる事もあったようですが、DNA情報による検証の結果、ツレサギソウ属に含めるのが適当と判断されているそうです。最近では、新種などの鑑定も、楽になったのでしょうか?
薄暗い林内で、このオレンジ色のマッチ棒の頭のようなものが目に付きました。そっと引き抜いて見ると、根元にカメムシが付いていました。
オレンジ色の先端部に胞子が出来、この形からミミカキタケとも呼ばれるそうです。
右は、キノコの柄が出ている所を写してみました。胸と腹の繋ぎ目の部分から出ています。
左の写真で、下側の黒い部分が柄になります。冬眠のために地面に潜ったカメムシが、カメムシタケの菌に感染して養分を吸い取られ、やがてこのキノコの姿(子実体)になったものだそうです。菌従属栄養植物はキノコを食べて成長し、このキノコ(カメムシタケ)はカメムシを食べて成長している・・恐ろしいエイリアンのような奴ばかりですね。
◇こちらも勉強
私は、虫から出るキノコは、みんな冬虫夏草と呼んでいました。でも、本場の中国や薬学の分野では、オオコウモリガの幼虫に寄生して発生するキノコの一種を冬虫夏草と呼び、他のものと分けて考えているそうです。
冬虫夏草は、薬膳料理や漢方薬として利用されているそうですが、本当に薬効があるのでしょうか?なんか、体が悪くなりそう・・。
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