シダ植物(富士山)
富士山で見たシダ植物を集めてみました。
【ヒカゲノカズラ科ヒカゲノカズラ属】
(マンネンスギ)
ヒカゲノカズラが直立したような感じで、スギのミニ盆栽みたいですね。
(マンネンスギ・ヒカゲノカズラ)
比較のために並べてみました。左がマンネンスギで、右がヒカゲノカズラです。これらは、低地から亜高山帯まで広範囲に見る事が出来ます。
(アスヒカズラ)
こちらはヒカゲノカズラに似ていますが、アスナロ(ヒバ)の葉のようです。富士山でも、亜高山帯の限られた場所でしか見る事が出来ません。
数年前に、この群落を見付けました。その後、日陰を作っていたカラマツが倒れて、年々減少しつつあります。日陰を求めて群落が移動している・・そんな印象を受けました。
環境省RDBでは指定がありませんが、静岡県では要注意品目(N)となっています。全国でも、絶滅危惧種に指定された地域が多くあります。
【ハナヤスリ科ハナワラビ属】
撮影時期を変えて撮りました。6月半ば頃は、左のように栄養葉が胞子葉を包んでいます。道祖神の舟形光背(ふながたこうはい)のような感じですね。7月になると、胞子葉が伸び栄養葉から離れます。
8月頃になると、胞子嚢が割れ胞子を飛散します。
ヒメハナワラビは、環境省・静岡県とも絶滅危惧種Ⅱ類(VU)に指定されています。でも、場所によっては、かなりな株数を見る事が出来ます。
写真は、8月下旬の様子です。胞子を飛散するのは、ヒメハナワラビより一月遅れくらいでしょうか?
こちらは、かなり気難しい植物のようで、なかなか増えません。富士山では、極限られた場所でしか見る事が出来ません。小さいので、探すのも大変です。環境省・静岡県とも絶滅危惧種ⅠA類(CR)に指定されています。
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