イチヨウランとの再会(富士山)
亜高山帯の針葉樹林に生える、イチヨウランに会って来ました。
山菜取りにはまだ早いし、この辺りを歩くのは私くらいかな?でも、この季節が、イチヨウランを探すのに向いているんです。それは、他の下草が伸びていないからです。
この日出会った、最初のイチヨウランです。蕾が見えていますね。
一度は、シカに食べられたのですが、何とか生き残っているウズラバのイチヨウランです。
コケや堆積した針葉樹の葉から顔を出していました。右は二枚葉ではなく、仲良しの二株です。二枚葉のイチヨウランにはまだ出会ったことがありません。もしあればニヨウラン(二葉蘭)ですね。
フジノマンネングサでしょうか?イチヨウランの葉を、シカの食害から守ってくれています。
蕾の付いた株を、幾つか確認しました。開花が楽しみですが・・。
右の写真に貼り付けた虫は、近くに生えていたトウヒの葉に集っていました。昨年、コハクランの茎に集っていた虫とそっくりです。葉の穴は、この虫の仕業なのかも?
昨年の今頃の蕾の様子です。左が一番遅いくらいでした。今年は、イチヨウランも遅れているようです。
ここは、本来の自生地より標高1,000mくらい低いヒノキ林です。例年なら開花しているはずでしたが・・。
初めて見た時、この場所には3株生えていました。でも、昨年、一株シカに食べられ今年は二枚の葉しか出て来ませんでした。左が、3月8日に見た葉の様子です。右の株には蕾が付いていました。
ところが、4月25日に開花の確認に行ったところ右の写真の葉が一枚あっただけでした。よりによって、この小さな葉を食べなくても良いものを・・。とても残念です。
イチヨウランは、厳しい自然環境はもちろん、シカや虫、そして悪い小父さんなど、幾多の敵から身を守り花を咲かせているのですね。
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