「富士自然観察の会」さん主催の観察会に、参加させていただきました。
普段、一人歩きの多い私にとっては、こういう観察会はとても勉強になります。みんな熱心な方たちばかりでした。
①-1は、キブシとタンポポの観察です。
【キブシ】
キブシは、雌雄異株(しゆういしゅ)です。
◇雄花
葉の展開する前に、簾の様に垂れ下がって花が咲きます。穂状花序と呼ぶそうです。
オシベは8個メシベが1個あり、下の雌花に比べると、長くて沢山の花序を付けています。雄花としましたが、両性花と呼んだ方が良いのでしょうか?フキノトウの雄花と同じですね。こちらは結実しないのかな?
◇雌花
花序は短く、数も少ない・・。
オシベは退化して短くなっています(左の写真参照)。
ところで、参加者の方から「どうして雄株と雌株があるんだろう?」と尋ねられました。雌雄異株の植物は沢山ありますが、樹木に多いような気がします。雌雄同株の方が合理的だと思うのですが・・。
Web検索してみると、次のような事が書かれていました。
「自家受粉を防ぎ、異なった遺伝子を持つ他の株の花粉を受精した方が、より強い子孫、より多様な遺伝子を持って多様な環境を生き抜く戦略を取っているのではと思います。」・・多様性の維持と言う事でしょうか?
雌雄同株のアケビも、自家受粉を嫌うそうです。趣味の果樹畑に、1本だけ植えた時には殆ど果実が生りませんでした。行燈仕立てにしてあったアケビを植えたところ、沢山の果実が生り始めました。
植物達も、いろいろ考えて(工夫して)生きているのですね。
【タンポポ】
私が植物観察を始めたばかりの頃、家の周りで見かけるのは大半が西洋タンポポでした。ところが、最近では日本タンポポの方が目に付くようになりました。勢力争いに勝ったのでしょうか?
この渦巻の方向の違いはどうして?
トウカイタンポポは、総苞外片、内片とも大きな角状突起があり、総苞外片の幅が狭く、内片と同幅。総苞外片の長さは内片の2/3程度(半分以上の長さ)。
カントウタンポポは、総苞外片、内片とも角状突起があり、角状突起はトウカイタンポポより小さい。総苞外片の幅が内片の幅よりやや広い。総苞外片の長さは内片の1/2から2/3程度(半分以下の長さ)。
総苞外片の長さは、内片の半分以下かって言われると微妙です。スミレだけでなくタンポポも難しい・・。困ったものです。
右は、松山城マスコットキャラの「よしあき くん」が住む愛媛県で撮ったシロバナタンポポです。「総苞片は、乱雑に開く」と書かれていました。静岡県では、タンポポと言えば黄色の花を思い浮かべますが、最近ではシロバナも所々で見かけるようになりました。
観察会で、タンポポのお茶を頂きました。癖のある味を想像していましたが、香ばしくとても美味しかったです。Oさん、有難う!
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