世界らん展では、見た事の無いランと出会える楽しみがあります。そして、こんなコーナーも興味深いです。
特別企画の中で、「地中に息づく蘭」のコーナーを取り上げてみました。
会場奥の方・・オーロラビジョンの前に、展示ブースがありました。左の写真のパイプで組まれた部分が「光を愛する蘭」で、その隣の怪しげな黒い壁に囲われた部分が「地中に息づく蘭」のコーナーです。
2016年に新種として発表された、タブガワムヨウラン(屋久島)とクロシマヤツシロラン(三島村黒島)が展示されていました。右は、ヌカヅキヤツシロラン(三島村竹島)だったかな?
クロシマヤツシロランとヌカヅキヤツシロランの解説。この発見者は、同じ三島村の竹島でタケシマヤツシロランも発見・新種登録しています。鹿児島県は、珍しい植物の宝庫のようですね
それにしても、光合成をしない上に花を咲かせない植物ナンテ・・とんでもない怠け者ですね。
こちらは、静岡県でも見る事の出来るツチアケビの標本です。地中の部分を撮りたかったのですが、来客が多くて撮り損ねました。
熱心な研究者には、訪ね来るファンが多く、とても忙しそうでした。
これは、私が撮ったツチアケビの地下茎と花です。ツチアケビは、果実が生った翌年には、地上に出てこない場合が多く、同じ場所で5年後に再会した事があります。地下茎に養分を蓄えるのに、数年かかるのかもしれません。
そして、こちらはオニノヤガラの芽(花径)です。展示に合わせて発芽させたそうです。師匠も発芽させていましたよ。
右の塊茎を見て驚きました(ピントが容器の縁に合ってしまいましたが・・)。なんと、おにぎりくらいの大きさがありました。花を咲かせた翌年に、同じ場所で見る事はありませんでした。オニクのように、花を咲かせると枯れてしまう・・一稔性(一回結実性)なのかと思っていました。
でも、こんなに大きな塊茎なら、少し養分を補給してまた出てくるのかもしれません。
オニノヤガラの花です。少し緑がかって綺麗でしょ?
ツチアケビ、オニノヤガラ共に、ナラタケなどから養分をもらって成長するそうです。キノコを食べて生きる植物・・面白いですね。東京ドームに行ったら、少し怪しげなこのコーナーを覗いてみてください。
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