ツリシュスランとフガクスズムシ
この日は、樹木に着生する二種類の野生ランと出会いました。ツリシュスランとフガクスズムシです。
富士山の林内では、イタヤカエデに着生した野生ランを良く見かけます。でも、最近ブナに着生している野生ランと出会いました。
左二本はイタヤカエデ、そして右はブナの木です。ブナの木を良く見ると、ノキシノブの下に地衣類の捲れたようなものが見えます。
「あっ、ツリシュスランだ!」・・私にとっては、これが4番目の出会いになります。
この日は、高倍率のコンデジを持って行きませんでしたので、16-300の望遠レンズで撮りました。このレンズは、とても便利なのですが、望遠端(テレ端)の画質が悪いのが難点です。
5番目のツリシュスランです(上と似ているけど違う場所です)。右は、以前も登場した3番目の写真です。3~5番目は、全てブナの幹に着生していました。
つま先立ちをして撮ってみました。この高さで、良く悪い小父さんに見つからなかったものです。開花株のようですから、来年が楽しみです。
ランの種子は、発芽の養分を持たないので、ラン菌などの助けを借りなければ発芽しないそうです。この辺りに生える着生ラン(ツリシュスランやフガクスズムシ、フジチドリ、ヒナチドリ)は、何の助けを借りて発芽出来たのでしょう?苔ならどの木にも生えています。しかも、この辺りで野生ランの着生を見た事の無い針葉樹(ウラジロモミ)やミズナラにも苔は沢山生えています。なぜウラジロモミやミズナラには着生しないのでしょう?
下界の針葉樹にはセッコク、フウラン、カヤラン、ムギランなどが着生しているのを見た事があります。針葉樹を好むキノコと落葉広葉樹を好むキノコがあるように、ランの種類によってラン菌の代わりになるものにも相性があるとは思いますが・・。
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