クロヤツシロラン実生栽培への挑戦(①-1)
私が富士山探索をする切っ掛けとなったのは、前ブログに載せた不明な植物の果実の写真でした。ある研究者からコメントを頂き、それが腐生植物であるクロヤツシロランの果実だと知りました。
以来、キバナノショウキランやツチアケビ等の腐生植物を求めて、富士山麓を探索をするようになったのです。そして、独り探索をしていた初心者の私は、何人かの師と出会いました。
それから数年後、再びこのクロヤツシロランのお陰で、新たな師と出会う事にななったのです。
世の中には、凄い人がいるものです。栽培不可能と思われている腐生ランを、専門の器材を使わず実生発芽させたばかりか、花まで咲かせてしまったのです。新たな師は、腐生植物の花咲爺さんです。師の勧めで、私も挑戦してみる事にしました。
クロヤツシロランの果実です。種子は、毛糸の繊維を刻んだ様な感じです(種子の長さは約1.9mm、最大幅が約0.15mmだそうです)。知らなければ種だと思えませんね。発芽の養分が無いので、キノコの菌糸類から養分をもらって発芽、成長するそうです。
自生地には、こんなキノコや白い菌糸類が見受けられます。他には、スギエダダケ、スッポンダケなどが生えていました。
菌糸が伸びているスギの球果・・師に習い、スギ玉と呼ぶ事にします。
どの菌糸が、発芽の養分を与えるのか分かりませんので、いろいろ持ち帰りました。
実生発芽への挑戦は、部材集めと菌糸の増殖から始まります。写真は、容器の中で、成長を始めた菌糸です。エイリアンみたいですね。

菌糸の成長を観察するのは、一般的な植物と違って独特の面白さがあります。右は、ヒノキの林床にあった脱脂綿のような菌糸の塊です。これは別の容器に入れてあります。
ある程度成長したところで、クロヤツシロランの種を蒔いてみました。
※私は全くの素人なので、ブログに記載した名称等に間違いがあるかもしれません。気付かれた場合は、ご指摘をお願い致します。栽培に関する詳細は、師のブログを参照してください。【丹沢山塊の野生ランと山野草の観察】
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