キバナノショウキランの天敵出没
先週の土日は、研究者に付合い富士山南麓某所へキバナノショウキランの観察に行きました。
この植物を初めて見たのは、ラッキョウのような実が生っている状態でした。そして、昨年は蕾の出初めから約一月半、一週間毎に通いました。熱心でしょ?![]()
【自生地その1】
標高約1,460mの場所です。ここでは、昨年十数株の花を見る事が出来ました。そして、観察仲間から一週間前に十株以上を確認したと聞いていました。
ところが、早朝現地についてその場所を探すと、僅かに2~3株見つかっただけでした。
まだ顔を出したばかりの蕾です。どうした事でしょう?
昨年は、こんな株が沢山生えていました。
【自生地その2】
所変わって、こちらは標高約1,320mの場所です。この一週間前に見つけて、株の様子を記事にしました。
丁度、観察し頃の株です。
観察用のカメラを設置した様子です。これで、この花に集まる昆虫などを観察します。
この場所は、1~3株くらいが点在して生えていました。
たぶん受粉した花です。花弁が黒くなり、花柄が膨らんで来ています。そして、やがては私が初めて見たラッキョウのような実になります。
昨年の実の様子を下の写真で見てください。
ラッキョウみたいでしょ?
【天敵現る】
二日目の朝、「自生地その1」で、昨日研究者が見つけた株の様子を見に行きました。仕掛けたカメラを確認すると、早朝のある時間からその株が姿を消していました。何ものかに食べられたようです。残念ながらその姿は写っておりませんでしたが・・。
でも、周囲に残る足跡や手のひらほどの広がりを持つあの株が、綺麗に無くなっている事を考えると、食べたのは鹿ではないかと思います。すぐ傍に、十株以上生えていたはずのキバナノショウキランも、たぶん鹿に食べられたのだと思います。
思い起こせば、昨年結実した実を確認に来たのですが、残骸も見つかりませんでした。その時は、猛暑で腐ってしまったのだろうと思っていました。
ここを縄張りとする鹿は、キバナノショウキランの味を覚えてしまったようです。と言う事は、来年も食べられてしまう恐れがあります。蕾の見え始める頃に、金網でも掛けて置かないと花を見る事が出来ないかもしれません。
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yo-shiさん、今晩は。
鹿もイノシシも昔は食べなかったものまで食べるようになってきています。
それだけ餌が無いのでしょうね。
この植物が美味しいのか分かりませんが、少なくとも鹿にとっては毒ではないのでしょう。
これを好む鹿が増えれば、この先お目にかかる事が出来なくなってしまうかもしれません。
今春は、鹿のお陰で我が家のホウレンソウが、絶滅の危機に陥りました。
投稿: やまぶどう | 2011年7月29日 (金) 18時17分
このように書かれると少々気になります。私にしてみれば初めて聞く名前の植物ですが、鹿が元気になるとこのキバナノショウキランは絶滅してしまう危険性もあるということですよね。これは自然の営みで仕方が無いことなのでしょうか。
投稿: yo-shi2005 | 2011年7月28日 (木) 21時10分
野山しんのすけさん、お早うございます。
この腐生蘭は、一・二本ずつ生えているところでは、毎年続けてみられる事が少ないようです。
十数本生えている場所は、私が通うようになってから今年で3年目になります。
シカに食べられなければ・・。
次の目標は、信州に生えるショウキラン(ピンクの花)です。
痛みやすい植物なので、綺麗な状態で見るのはかなり難しそうです。
投稿: やまぶどう | 2011年7月28日 (木) 07時56分
おはようございます。
毎週の観察とは恐れ入ります!
キバナノショウキランは此方には無さそうですが、牛妻の知人が数年前に見つけてテレビで取材にも来たようです。
今年こそはと思っていましたが、花の時期を逃してしまいました。
場所は案内してもらわないと分からないので、来年は何とか見せて貰おうと思っていますが。
投稿: 野山しんのすけ | 2011年7月28日 (木) 07時33分