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2010年4月 3日 (土)

フウランの子

今日は久々の土曜休みです(このところ奉仕勤務続きでした)。

遠州の春を訪ねて森町~春野町に行ってきました。まずは森町の太田川上流にある国指定の重要文化財「友田家住宅」を見学に行って来ました。建物を拝見する前に、庭のマキの木にフウラン(風蘭)を見つけました。

斑入り葉や変わり花、根の先端の色などの変異種を富貴蘭と呼び、江戸時代には大名などの間でブームになったそうです。

焼酎「よかいち」のラベルを描いた書家、榊獏山先生がこの蘭の愛好者で、フウランの本も書かれているほどです。

花アルトキハ花ニ酔ヒ、風アルトキハ風ニ酔ヒ、酒アルトキハ酒ニ酔フ・・この詩、気に入っています。

Fuuran_mori_1s

マキの木に付けられた風蘭。良く見ると沢山の種子が付いています。

Fuuran_mori_3s

茶色いのが蘭の種(鞘)です。

Fuuran_mori_2s

他の蘭と同じように、粉のような種子がはみ出していました。

Fuuran_mori_4s

気根に沿って小さな子が生えています。気根の蘭菌によって発芽したのでしょう。

Fuuran_mori_7s

Fuuran_mori_6s

枝の上の方はノキシノブの赤ちゃんかと思ったら、これらもフウランの赤ちゃんでした。

Fuuran_mori_5s

これらは、気根の無い所に生えた子。マキの樹皮に、蘭菌の代わりをするものがあるのだろうか?

なぜこんなに同じような写真を載せたかと言いますと、フウランは、一般的には株分けで増やします。品種にもよりますが、成長が遅くてなかなか増えてくれない蘭です。写真のフウランの赤ちゃんは、株分けではなく実生で増えたものです。鞘からはみ出した粉のような種が、風に舞いマキの樹皮に とまり発芽したのがこの写真です。私はここで初めて見ました。

Fuuran_1s

フウランはこんな花が咲きます。とても小さな花ですが、ヤマユリのような良い香りを漂わせてくれます。

友田家の写真は、次回記事で・・。

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コメント

もこままさん、今晩は。
フウランの実生発芽なんて考えた事もありませんでした。珍しいものを見る事が出来て良かったです。
我が家でも木につけた株があります。いつか実生で増えてくれると面白いのですが・・。でも、何年で花が咲くようになるか分かりません。

こんばんは。
フウラン 種でも増えるのですね(@@)
日光の杉並木では、台風通過の後に行くと
 セッコクが落ちている と聞いた事があります。
自生している蘭 最近では少なくなっているのでしょうね。
 我が家のフウランは、面倒見が悪いのでちっとも増えません(><)
 今年 桜の花が散ったら植え替えしてみます^^;

yo-shi2005さん、お早うございます。
遠くから見るとシダ植物のノキシノブかと思いました。フウランは、園芸種の銘品になると数万円するものもあります。でも、趣味家の減少やバイオの進歩で、安く手に入るようになりました。森町の山中でも育つところが良いですね。野性蘭なので・・。

りんさん、お早うございます。
参勤交代の大名が籠の中に置いて香水代わりに使ったそうです。その影響か、静岡県では園芸種の栽培が盛んだったようです。実生の苗が樹皮についている様子はとても珍しいと思います。

古い柿木などにこんな風に寄生しているのを見かけますが、あれもそうですか。
あれは違うんでしょうね。そんなきちょうなものだったら、みんなが取ってしまうでしょう。
こんな花見たことありません。

こんばんは。とても繊細な蘭ですね。『風蘭』ここまでとんでこないかなぁー白い花がとても綺麗ですね。

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