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亜高山帯の植物

先日、亜高山帯の様子を見に行って来ました。今にも雨が降りそうな天気でしたので、暗っぽい写真ばかりですが・・。

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砂礫地に生えるのは、ミヤマオトコヨモギとフジハタザオです。ミヤマオトコヨモギはまだ蕾でしたが、フジハタザオは細長い果実を付けたものもありました。

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雨露を纏ったフジハタザオの花です。

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左はアオスズラン(エゾスズラン)です。下界で見る個体に比べて、全体的に太く頑固に感じます。私には種類が違うようにも見えますが、同じと判断されているそうです。

中は、ハクサンシャクナゲで、右はコメツガです。雨に濡れた針葉樹林は、とても良い香りがします。

林床には・・。

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コフタバランが生えていました。コフタバランやミヤマフタバランは、緑色の個体と、褐色を帯びた個体があります。

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唇弁の先端が2裂していて足のようです。小さな腕もあるし、人形のように見えませんか?

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中には、まだ花茎の伸びていない蕾もありました。どうしたのでしょう?

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こちらはキソチドリです。開花は、もう少し先のようです。

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下界では、大理石のような果実を付けたマイヅルソウも、この辺りではまだ蕾が残っていました。

深山の植物達も、賑やかになって来たようです。

スズサイコ

スズサイコとは、久々の出会いです。

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草原の中では、見逃してしまいそうな植物です。閉じている姿が「鈴」に似ている事から、和名にスズが付けられたそうです。

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開いている花がありました!

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「花は早朝に咲き、日が当たると閉じる」とあります。早朝ではありませんでしたが、曇り空だったので開いた状態で見る事が出来たようです。

日が当たると開く花が多い中で、当たると閉じるのはどうしてだろう?

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Web写真を見ると、褐色の色素の無い緑色の花が見受けられますが、この場所ではご覧のように褐色系の花ばかりでした。

勾玉のように見えるのは、副花冠です。エイリアンの口みたい・・。

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葉は主脈を中心に折れている上にとても細いので、イネ科の植物のように見えます。

キョウチクトウ科カモメヅル属スズサイコ(Vincetoxicum pycnostelma Kitag.)。旧体系では、ガガイモ科に分類されています。

環境省RDB、静岡県共に準絶滅危惧(NT)に指定されています。富士市植物目録にも掲載されていますが、私は富士市エリアではまだ出会った事がありません。

オニク

そろそろ、オニクが姿を現す頃だろうと思い、様子見に行って来ました。 

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ミヤマハンノキの下を覗くと・・。

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昨年のドライフラワーが残っていました。私が知る自生地は、何処もドライフラワーが最初の出会いでした。

その周辺を注意深く探すと・・。

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いました!まだ頭を覗かせたばかりです。

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こちらは、もう少し伸びていました。個体毎に、出現にかなり時間差があるようです。ドライフラワーの数からすると、まだこれから出現してくると思われます。あまりうろついて、うっかり踏みつけてしまうといけないので、この日は早々に引き上げました。

オニクは、ミヤマハンノキなどの根に寄生する植物で、地上に出現して花を咲かせると枯れてしまいます(一稔性/一回結実性)。

ハマウツボ科オニク属オニク(Boschniakia rossica (Cham. et Schltdl.) B.Fedtsch.)。

この植物に関して、素人ながらに知りたい事が幾つかあります。

①主に、種子を地中に運ぶのがアリだとしたら、スミレの種子のように種沈が付属しているのでしょうか?タイミングが合えば、観察したいと思っていますが・・。

②周辺にも、ミヤマハンノキが自生しているのに、限られた木の下にしか生えていないのはどうしてでしょうか?出現する個体は複数なのに、同じ木の下でばかり見かけます。アリが巣を作る木だけなのか、また発芽に特殊な条件があるのでしょうか?

③種子発芽してから、出現までにどのくらいの歳月が必要なのでしょうか?一年なのか、それとも数年かかるのかを知りたいです。

④基準標本(タイプ標本)はシベリアだそうです。ハンノキの仲間は、下界にも生えるのに、どうして寒冷地にだけ自生するのでしょうか?

ご存知の方教えてください。

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種沈は、アリの好む物質を含んでいて、アリは種子を巣に運んで、種沈だけ食べ、種子は食べないそうです。種子を運ぶ謝礼のようなものですね。上の写真は、スミレの種子で、白い部分が種沈です。

趣味の果樹畑(6月中旬)

10日ほど前になりますが、数ヶ月ぶりに趣味の果樹・野菜畑を覗いて来ました。再生畑①で野菜栽培を始めたため、こちらは放置状態でしたので、予想通り草ぼうぼうでした。

そんな中でも、果樹は花を咲かせ実をつけていました。

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別の場所に植えたクリの花はとうに落ちてしまいましたが、こちらではまだ咲いていました。品種による違いなのか、かなり開きがあります。

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クリは、雌雄異花ですが全ての穂状花序(すいじょうかじょ)に雌花が付くわけではありません。左は雄花だけの花序、右は付け根に雌花を付ける花序です。雄花の密度が違いますね。

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こちらが雌花です。栗の赤ちゃんです。

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ナシとリンゴも生っていました。ナシは、自家受粉を嫌うという事で、今迄殆どならなかったのですが、別の木に花が咲くようになって、受粉率が上がったようです。本当は、人工授粉しなければならないのですが・・。

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柑橘類も小さな果実が生っていました。左は夏ミカンの仲間、右はスダチかカボスだだったと思います。

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ブルーベリーとスグリです。スグリは、富士山の樹上に生えるヤシャビシャクの仲間です。甘酸っぱい味がします。

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ザクロも、沢山の花を付けていました。

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蕾から開花まで撮ってみました。今年は幾つ実が生るだろうか?

◇植物目録に関して

植物目録の学名などの見直しは、種子植物に次いでシダ植物もほぼ終わりました。富士市で確認されているシダ植物は、手元にある資料では現在228種類になります。

実は、あるWebシダ植物図鑑を参照に、学名と科・属名の見直しを一通り終えていました。ところが、Ylistや日本維管束植物目録で再確認すると、標準学名だけでなく、科・属名に関しても、かなりの違いがあったのです。そこで、Ylistを参照して全て見直す事にしました。一度終えたものをもう一度やるというのは、辛い作業です。

シダ植物は、交雑種も多く、資料に記載された和名がYlistや日本維管束植物目録に掲載されていないものもあります

科・属名の見直しが終わりましたので、この先は、科名による検索表や同定のポイント、主要図鑑の掲載ページなどを追記していく予定です。まだまだ先は長い・・。

ヒトツバショウマ

お気に入りの渓にこの植物が生えている事は、幼い頃から知っていました。でも、ブログに花を掲載したのは初めてかもしれません。この季節に行く事が殆ど無かったからです。

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花期が少しずれますが、同じくこの渓に咲くイワユキノシタの花にも似ています。

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花火を思わせる様な花で綺麗でしょ?比較的上流部が好みのようで、下流部ではあまり見かけません。

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薄紫の葯が、アクセントになっていますね。

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左は開花から時間の経った花です。開花間もない頃は、葯がピンクです。オシベは10個、ヘラのように見えるのが花弁で、その後ろに幅広の萼片が見えています。

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葉を撮ってみました。「ヒトツバ?」・・同じ株から何枚か出ているように見えます。図鑑によると、ヒトツバの名は、花茎に一枚の葉がある事から付けられたそうです。チャボショウマとかの方が良かったのでは?

ユキノシタ科チダケサシ属ヒトツバショウマ(Astilbe simplicifolia Makino)。

ついでに・・。

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父親が栽培していたアスチルベにも、花が咲いています。同じくチダケサシ属ですが、こちらは園芸品種だと思います。山野に咲くチダケサシの仲間です。

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残された植物で、枯れてしまったものも沢山ありますが、この植物はとても丈夫で毎年綺麗な花を咲かせてくれます。

今日は一日雨・・こういう日は、萌の朝夕の散歩が大変です。小雨の時を狙い、レインコートを着せて行って来ました。雨の日は休みたい!

ヒメムヨウラン

今日は、雨予報だったけど比較的良い天気でした。タマネギの仮干しに丁度良かった・・。

梅雨時になると、亜高山帯の針葉樹林にヒメムヨウランが姿を現します。

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コケの中などに生え、とても小さな花を咲かせます。右は昨年の果実のドライフラワーです。比較的結実率は良いように思います。

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花を接写してみました。ヒメムヨウランは、唇弁が上に付いています。変わり者ですね。

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軸(茎)色や花色も様々です。

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横顔。花は横向きで咲きますが、受粉後子房の膨らみと共に上を向きます。

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変なものが見えたと思ったら、枯葉を破って伸びていました。かわすよりも突き抜ける方を選ぶなんて、気の強い奴だ!

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こちらは色の濃いタイプです。

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接写。あっ、花粉塊が無かった・・。

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花粉塊の付いたものを撮ってみました。

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6年前、こんな個体に出会いました。毎年探しているのですが、あれ以来出会った事がありません。Webには、全体が白い個体もアップされています。こういう変異を探し歩くのも楽しいものです。

ラン科サカネラン属ヒメムヨウラン(Neottia acuminata Schltr.)。ムヨウランの名前が付きますが、ムヨウランはムヨウラン属(Lecanorchis)に分類されています。紛らわしいですね。

ホテイアツモリソウ

今日は雨、予報より早くから降り始めました。萌は、昨日騒ぎすぎて疲れたのか、朝から小屋の中で寝ています。

ホテイアツモリソウ・・富士市では見る事の出来ない植物です。昨年は、開花が遅れ見逃してしまいましたので、二年ぶりの再会です。似たような写真ばかりですが、何枚も撮ってみました。

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保護柵に守られていますが、観察路から誰でも見る事が出来るようになっています。

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普通のアツモリソウに比べて、唇弁が横に広がっていて、花も大きく、花色の濃いのも特徴です。

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アツモリソウよりも葉幅が広く、バイケイソウの葉に似ています。このように丈の高い個体もあれば、短い個体もあるようです。

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キバナノアツモリソウやパフィオペディラムに比べて、唇弁が横に広がっているのはどうしてだろう?

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横顔ばかり・・。

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一人佇む姿も良いですが、並んで微笑む姿もまた良いものです。

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こちらは、別の場所で撮りました。

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この花・・かなり黒みがかっています。見比べると、唇弁や萼片、花弁などの色も様々です。

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以前見た時、この場所には子株が沢山あったのに、今年はあまり見当たりません。誰かに持ち去られたのか、それとも何処かに移植したのだろうか?

ラン科アツモリソウ属ホテイアツモリソウ(Cypripedium macranthos Sw.  var. macranthos)。

◇富士市植物目録は、現在学名の見直しなどを行っています。旧分類体系(新エングラー体系やクロンキスト体系)からAPG分類体系に移行され、科・属名などが変更になったものもあります。種子植物の見直しがほぼ終了し、シダ植物に入りました。根気のいる作業です。

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