2019年10月15日 (火)

ホトトギス

今日も、昨日と同じような天気でした。ある報告書の整理と、サワトラノオの残りの植え替えを行いました。生育の遅い苗は、来年の植え替えにしようと思ったのですが、予想より早く成長しておしくらまんじゅうをしていましたので・・。特に問題が無ければ、このまま開花を目指そうと思っています。

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ホトトギスの花が咲き出しました。ホトトギスは、花の色や斑紋などに変異の多い植物だと思います。この写真が、一般的に見られる花です。

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こちらは、花弁の斑紋の色が濃いですね。

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こちらは、ベタ部分が多くなっています。

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こちらは更に濃いタイプです。基部辺りまで、ベタですね。

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こちらは斑紋の無いタイプで、どちらも愛鷹山系で撮りました。左は葯の色や花弁の基部に、一般的な花の名残があります。右は葯まで白く、花弁の基部に黄色があるだけです。品種のシロホトトギスでしょうか?花の変異は実生で引き継がれるようで、付近に似た花を見る事があります。

2019年10月14日 (月)

プテロスティリス・オブツサ

今日は予報通り、雨が降ったり止んだりでした。明日も、良くないようですね。

かなり前から、ズキンランの一種、プテロスティリス・オブツサが咲き始めましたので掲載します。

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倉庫の中なので、背景が黒くなるように撮ってみました。花の雰囲気には合っていると思いますが、ちょっと暗っぽかったか・・。

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面白い花でしょ?右には、蕾の状態が写っています。

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この植物は、開花株と未開花株で葉の形が違っています。左が開花株で右が未開花株です。開花株は、芽出し後、茎が立ちあがって来ますので、蕾を確認するまでもなく判別できます。

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以前撮った写真ですが・・。空を背景に撮ってみました。

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こちらは、光で透かして撮ってみました。

ラン科プテロスティリス属オブツサ(Pterostylis obtusa)。原産地は、オーストラリア東部だそうです。山間の地でも、庫内に取り込むだけで冬越し出来ます。栄養増殖で塊茎が増えますが、増えた塊茎が深鉢の底にくっついている事があります。親のすぐ隣ではなく、少しでも離れようとうするところが面白いですね。コンニャク芋の栄養増殖を思い浮かべました。

2019年10月13日 (日)

浮島ヶ原自然公園②

台風19号は、静岡県(伊豆半島)に上陸しました。昨日~未明まで暴風雨が続いて、眠れぬ夜を過ごしました。各地で、台風の被害が相次いだようですね。被害に遭われた方々には、心よりお見舞いを申し上げます。

今日の記事は、浮島ヶ原自然公園の続きです。

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園内の木道脇では、シロバナサクラタデの花が目につきます。県中部からの来園者の方に、「此処のサクラタデは、色が薄いですね」と言われた事があります。シロバナ・・と言っても、左のように淡いピンクのものもありますが、こちらもシロバナサクラタデです。

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シロバナサクラタデは、雌雄異株です。左が雌花、右が雄花です。他の雌雄異株の植物と同様に、雌株は少ないと思います。

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そして、こちらの花も、彼方此方で見る事が出来ます。ミゾソバとアキノウナギツカミです。接写してみると似た花ですが、ミゾソバの方が大きな花です(上の写真はサイズが逆ですが・・)。

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ミゾソバの方が、花が良く開きます。

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アキノウナギツカミの茎です。ヌルヌルしたウナギも掴めるほど、鋭い棘という事で和名がつけられたようです。

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ゴキヅルの果実が生っていました。中には、右のような種子が入っています。熟すと、果実の上半分についている濃緑の斑点の色が薄くなり、全体的に黄色味を帯びて来ます。

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果皮が上下に割れ、2個の種子が零れ落ちます。面白いでしょ?

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左はヒメハッカの果実で、右はサワトラノオの苗です。

木道脇で、サワトラノオの実生苗を探したのですが、少ししか見る事が出来ませんでした。夏に重力散布された種子は、日照不足で殆ど発芽せず休眠(発芽抑制)しているのか、或いは、発芽しても生育できずに枯れてしまったのかもしれません。二房の花序(完熟果実)を採取して、実生発芽させた苗は100数十株になり、かなりな大きさに育ちました。一番生育の良い株は、脇芽も出て来ています。その違いを考えてみると、現状の自生地は日照不足で、好光性の種子は発芽できずに、アシを刈り採った来春に発芽するのではないかと思います。アシの刈り取りを早くして年内発芽させ、ある程度生育させた方が良いのかも知れません。ただ、刈り取ったための地温の上昇や、保水率の低下、冬の寒風による影響などを調べる必要はありますが・・。

個人的には、ヒメハッカも実生栽培してみたいと思っています。植物は、育てて見て学ぶ事が多々あります。

2019年10月12日 (土)

浮島ヶ原自然公園①

11日早朝、家族を新富士駅まで送ったついでに、浮島ヶ原自然公園を覗いて来ました。事情があって、なかなか行く事が出来ず久々の訪問になりました。

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遊歩道脇には、カラムシが繁茂していました。この植物は、地上部を刈り取っても、地下茎が地中深く伸びていて、なかなか絶やす事は出来ません。このままだと、増え続けて行くと思います。葉には、おびただしい食痕がありました。

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カラムシは、ラミーカミキリの食草として知られています。でも、この季節に食痕を残すのはどんな虫だろうと思い、探してみました。芋虫や毛虫は嫌いなので、名前は分かりません。
木道脇では、セイタカアワダチソウが花盛りでした。この植物は引き抜けば除去出来ますが、数が多いので、消滅させるには気合を入れて当たらなければなりません。

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アシは、田園地帯でばかり見ていたのですが、山間部でも出会いました。ところで、イネ科ハンドブックにアシが掲載されていないのはどうして?と思ったら、ヨシが標準和名でした。

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我が家の周りではススキが主流ですが、この辺りではオギが主流です。それにしても、園内にこんなに生えていたとは気付きませんでした。

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花序を接写してみました。「小穂の毛は銀白色」・・綺麗です。

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ススキとの区別点は幾つかありますが、オギは小穂に芒がありません。

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ついでに、再生畑に生えているススキを掲載します。「オギが銀白色なのに対して、ススキは黄金色」とあります。図鑑の解説は、上手い表現をしますね。右の写真で、小穂の芒も確認出来ます。オギは、小穂の毛もずっと長く、接写してみると違いが良く分かります。

今日は、朝から暴風雨が続いています。萌の朝散歩は、ショートコースで済ませましたが、夕散歩は出来そうにありません。私の顔を見る度、期待しているようですが・・。

2019年10月11日 (金)

エンシュウハグマ

昨年の春、友人にエンシュウハグマの自生地を教えてもらいました。花期ではないため、葉の観察だけでしたが・・。そして、今年の春に家族と行った別のところで、そっくりな葉の植物を見付けました。それがずっと気になっていました。義母の家に行ったついでに、思い切って覗きに行ってみました。

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蜘蛛の巣に悩まされながら、記憶を辿ってその場所へ向かいました。「やっぱり、エンシュウハグマだった!」まだ、右の株だけしか咲いていませんでした。

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咲いていて良かった!葉の変異が、多い植物のようですね。葉に切れ込みの無い、マルバエンシュウハグマという品種もあるそうです。

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接写してみました。キッコウハグマと同じくらいの花序と花のサイズですが、花冠の裂片が螺旋状になっています。面白い花ですね。

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新しい花と、少し古い花を比較してみました。新しい花は柱頭に覆いがあるように見えます。古い花は、柱頭が2裂して反り返っています。キキョウ科の植物と同じように、雄性先熟ではないでしょうか?それと、キッコウハグマは、場所によって閉鎖花が多く、殆ど花を咲かせない個体があります。エンシュウハグマは、どうでしょう?

エンシュウハグマは、静岡県と愛知県に分布します。杉野孝雄先生の「静岡県産希少植物図鑑」によると、県中西部は多く、また伊豆天城でも確認(個体数は少ないようですが)されているそうです。でも、富士市では確認されておりません。

2019年10月10日 (木)

イネ科植物の観察

台風が近づいているので、家族からいろいろな要望が出ています。忘れると五月蠅いので、メモ書きして一つ一つ片付けています。除草作業より大変・・。

久々に、サワトラノオの様子を掲載しようと思ったのですが、まとめが間に合いませんでしたので、後日といたします。台風対策と、日照対策を兼ねて、専用の栽培スペースを確保しました。

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イネ科アシボソ属を探していて、良く出会う植物です。

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ピンボケしてしまいましたが、これはヌカキビでしょうか?

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近隣で出会えるアシボソ属には、アシボソとヒメアシボソ、そしてササガヤなどがあります。左はヒメアシボソの群生です。ヒメアシボソは、アシボソの芒の無い品種で、葉の形や葉鞘の毛など違いはありません。右はササガヤです。アシボソに比べてずっと小型です。ササガヤは、葉の中央付近が一番幅広なのに対して、ササガヤは基部付近が一番幅広です。

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アシボソとササガヤの花序を比べてみました。アシボソに比べて、ササガヤの芒は弱々しい感じです。また、ササガヤの小穂の方が小さく感じます。また、アシボソは小穂の毛が目立ちます。

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上段は、ササガヤの葉です。下段は、アシボソ(上)とササガヤ(下)の葉を並べてみました。こうして見ると、一部のWeb図鑑にあるように、アシボソの葉の方は中央付近が白いですね。ところで、アシボソは、高さが20~50cmとありますが、あちこち探していて、ずっと大きなものを見付けました。種子が完熟するまで株を傷めたくないので、剪定鋏を持って行って、一部を採取してみます。

分かったような事を書いていますが、「イネ科ハンドブック」や諸先輩のWebページを見ての判断です。間違っていたら教えてください。

2019年10月 9日 (水)

ヒトツボクロの葉

家族の用事は、無事終わりました。昨日今日と、沢山の書類に署名・捺印をしました。現役時代にも、同じように幾つもの書類を作成しました。問題があるたびに、確認事項が増え書類も多くなります。いろいろな分野で、書類が複雑化しているようですね。「昔はもっと楽だった!」実感する昨今です。

ある植物の確認に行った時、ヒトツボクロの葉を見付けました。

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葉の色が、通常のように緑ではありません。今迄、このような色の葉を稀に見た事はありますが、葉色の変異だと思って、カラス葉と呼んでいました。

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少し色が薄いですが、こちらも・・。この場所では、緑色の葉が見当たりませんでした。

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横顔です。葉裏の色も、一般的に見られる紅紫色ではありません。どうも、この葉は新しく出て来たもののようです。

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まだ緑色の果実がありました。その株元を見ると、葉が見当たりませんでした。以前も、葉の無い果柄を見た事があります。

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こちらが、一般的な葉です。「光沢のある深緑色、中脈は白色、裏面は紅紫色」とあります。

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反則技で裏面を撮ってみました。

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ヒトツボクロは、偽球茎があります。普通は地中に潜っていて見えませんが、稀に左のように露出している事があります。

右は、深山に生える一枚葉のコハクランで、同様に偽球茎があります。全てではないかもしれませんが、コハクランは秋に葉の更新が行われ、新しい芽が偽球茎の根元から伸びて来ます。その途中が膨らみ新たな偽球茎が出来ます。秋に、偽球茎の露出したコハクランを見付け、新しい葉を辿るとそのようになっていました。古い偽球茎の頭から出ていた葉は、黄色くなっていました。

ヒトツボクロと同じくらいの標高に生える一枚葉で偽球茎を持つサイハイランは、「開花の前後から葉を落とし、秋口に新しい葉を展開する」とあります。ヒトツボクロも、同等に秋に新しい葉が出て、若い内は上のように褐色がかっているのではないでしょうか?身近なところで見られる野生ランも、まだまだ知らない事が沢山あります。季節を変えて観察しなければ!

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